Misaki8103’s blog

本や映画、ゲームなどの感想、日々の体験を書き綴るブログです。

小説『さよならアリアドネ』

『さよならアリアドネ』読了。

アニメーターの主人公が、未来に起こる妻との離縁を回避するために、幾度も同じ日を繰り返す物語。

中年男性だからこその人生の横道へのそれかたや、やり直せないほろ苦さが実感をともなって描かれているように思えた。
アニメの原画、パラパラ漫画をめくる様を、幾度も繰り返す同じ日になぞらえたりなど、アニメ演出家の著者ならではの表現とタイムリープの物語が、うまくかみ合って心地よく思えた。
金がないのに百万円を借りて、結婚指輪で妻の気をひき繋ごうなど、あまり褒められない主人公も、最終盤には、ともに伴走しようと思える人になっていく。
苦いけれどハッピーエンド、読後感の良い物語だった。

 

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さよならアリアドネ (ハヤカワ文庫JA)

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