Misaki8103’s blog

本や映画、ゲームなどの感想、日々の体験を書き綴るブログです。

映画『サウンド・オブ・ミュージック』鑑賞

名画『サウンド・オブ・ミュージック』鑑賞。主人公のマリアの奔放さと、マリアと子どもたちの歌声が楽しいミュージカル映画『サウンド・オブ・ミュージック』製作50周年記念公式サイト| 20世紀フォックス ホーム エンターテイメント)。

舞台は第二次大戦前夜、ドイツの侵攻目前のオーストリア。主人公のマリアは修道女ではあるが、規律を守るよりも自由を謳歌してしまう奔放さが元で、トラップ一家の家庭教師として外に出されてしまう。戦争前夜とはいえ、暗く下を向くような感じはなく、逆にそういう時代背景だからこそ、主人公マリアや子どもたちの自由さが光り輝き、開放感のある物語と思えた。

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国立西洋美術館『カラヴァッジョ展』観覧

国立西洋美術館で開催中のカラヴァッジョ展(カラヴァッジョ展 CARAVAGGIO | 2016年3月1日[火] - 6月12日[日] | 国立西洋美術館)を観覧した。今回の展覧会は、カラヴァッジョと、彼と同時代の画家や彼に画風の影響を受けただろう画家たちの画も含まれる。

カラヴァッジョは、16世紀末から17世紀初頭のイタリアの誇る大画家のひとり。作品そのものも素晴らしいが、破天荒な生き方がどうしても注目されてしまう。自信家らしい大仰な言動、仲の良くない画家と訴訟騒ぎを起こしたり、禁じられた夜間の刃物の携行を頻繁に行ったり、ついには人を殺めてしまう。

彼の画風は、強い陰影の中に写実的な肉体を表現する。被写体は、その当時の人々やキリスト宗教画など。往時の風俗や表情を表すのが上手い書き手らしい。陰影が強いので、暗がりでローソクの明かりに灯された人々や室内を舞台にした画が多いように思った。光に浮かび上がった人々の肉体に感じる柔らかさは見事だと思う。

今回の展覧会の目玉のひとつとして『法悦のマグダラのマリア』が初公開となっている。カラヴァッジョが人を殺めた直後に身を潜めていた頃に書かれたらしく、彼が亡くなるその時まで身に携えていたという。マリアの陶器のような艶めかしい肌は綺麗で、悦に浸る表情は、人を殺めた作者自身の恍惚さを表しているようで、美しくもゾッとした。

 

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『法悦のマグダラのマリア

 

カラヴァッジョは先にも書いたが、人の表情を表すのが本当に上手い。二度三度と、また観たい絵画のひとつとなった。

 

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カラヴァッジョ伝記集 (平凡社ライブラリー)

カラヴァッジョ伝記集 (平凡社ライブラリー)

 

 

 

カラヴァッジョ巡礼 (とんぼの本)

カラヴァッジョ巡礼 (とんぼの本)

 

『ニューカルマ』読了

『ニューカルマ』読了。ネットワークビジネスを題材にしたノンフィクション。ネットワークビジネスに無関心な若者を主人公に据え、彼がいかに商売にハマり抜け出せなくなるかを描いている。

ネットワークビジネスをコピービジネスだと言い、誰でも真似できることのみを実施し真似させることで組織を広めていくだとか、表彰会で帰属意識が形成されていく過程、セミナーでの見込み客リストを作る様など、読んでいるこちらがネットワークビジネスの手ほどきを受けていると勘違いするほどに、システムのことを噛み砕いて書いている。

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『あなたを選んでくれるもの』読了

フォトインタビュー集、そして結果的に映画制作ドキュメンタリーともなった、ミランダという女性演出家によるノンフィクション。

映画脚本執筆に行き詰まったミランダが解決の糸口を探すため、ロサンゼルスのフリーペーパー「ペニーセーバー」に掲載されている個人商品売買広告の売り主に、次々とインタビューしていく。

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映画『ワールドウォーZ』鑑賞

映画『ワールドウォーZ』鑑賞。ゾンビ映画なのだが、パニックアクション映画としか思えぬ予告だったので、本編を観てびっくり。とはいえ、ゾンビ映画特有の残酷表現や、お化け屋敷のように驚かす演出が皆無なので、予告で感じたとおりのパニックアクション映画としてハラハラドキドキして楽しめた。大都市でのゾンビとそれから逃げ惑う群衆の様子や、アメリカ・韓国・イスラエル・イギリスと移り変わるロケーション、航空機内でのゾンビパニック等は、ダイナミックで予算がかけられていると感じられて見応えがあった。

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『小学校社会科の教科書で、政治の基礎知識をいっきに身につける』読了

佐藤優氏と伊戸まさえ氏による、政治講義の本。小学六年生の社会科教科書を基に話しが進められるので、基礎知識不要で、三権分立や税制度、選挙などと、その大基のルールとなる憲法を勉強する土台を得られる。

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映画『キャロル』鑑賞

映画『キャロル』(映画『キャロル』公式サイト)鑑賞。パトリシア・ハイスミスの大ヒット小説が原作の、テレーズとキャロル、ふたりの女性の恋の物語。

1950年代初頭の雰囲気や質感を表すための、灰色がかったくすんだ色味や粒度の粗い映像や音楽、オープニングやエンドロールの書体と文字色、降り始める粉雪の情景、美術すべてに気品があり、素晴らしかった。

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